「山登りは好きだけど、高山植物を覚えるのって大変そう・・・」
しかしあなたが、「高山植物を覚えるのは大変そう」と思ってくれているだけで十分です!
高山植物に少しの関心も無ければ「大変」と思うことさえ、ありませんから。
今回は真夏の鳥海山を舞台に、ハイシーズンの登山道でよく見かけ、見た目も名前も覚えやすい高山植物を10種、ご紹介します!
- すぐわかる!鳥海山の覚えやすい高山植物10種!
- 鳥海山の覚えやすい高山植物1・・・ニッコウキスゲ(日光黄菅)
- 鳥海山の覚えやすい高山植物2・・・チョウカイアザミ(鳥海薊)
- 鳥海山の覚えやすい高山植物3・・・ウゴアザミ(羽後薊)
- 鳥海山の覚えやすい高山植物4・・・クルマユリ(車百合)
- 鳥海山の覚えやすい高山植物5・・・イワカガミ(岩鏡)
- 鳥海山の覚えやすい高山植物6・・・チングルマ(稚児車)
- 鳥海山の覚えやすい高山植物7・・・ハクサンイチゲ(白山一花)
- ハクサンイチゲとチングルマの違いを覚えよう
- 鳥海山の覚えやすい高山植物8・・・ミヤマキンバイ(深山金梅)
- 鳥海山の覚えやすい高山植物9・・・ミヤマキンポウゲ(深山金鳳花)
- ミヤマキンポウゲとミヤマキンバイの違いを覚えよう
- 鳥海山の覚えやすい高山植物10・・・ヨツバシオガマ(四葉塩竃)
- 10種覚えるだけでも違います!!
すぐわかる!鳥海山の覚えやすい高山植物10種!

鳥海山で見かける高山植物には、たくさんの種類が存在します。その数は鳥海山に特化した図鑑でも、140種類以上。
今回の記事は「最も覚えやすい高山植物ランキング トップ10」のつもりで書きました。
高山植物の覚え方も基本は「簡単なところから始める」ことです。これから、じっくり取り組んでみましょう。
鳥海山の覚えやすい高山植物1・・・ニッコウキスゲ(日光黄菅)
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ユリ科キスゲ属
ニッコウキスゲの代表的な花言葉「晴れた日の喜び」
ニッコウキスゲの情報
ニッコウキスゲはゼンテイカ(禅庭花)と呼ばれ、日本各地の山々や高原でよく見られる高山植物です。
東北地方の夏山では最も目立つ高山植物で、高山植物に関心の無い登山者でもニッコウキスゲだけは簡単に覚えられます。
ニッコウキスゲの花には「朝に開いて夕方にしぼむ」という特徴がありますので、覚えておくと、山での会話も楽しくなることでしょう。
鳥海山の覚えやすい高山植物2・・・チョウカイアザミ(鳥海薊)
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キク科アザミ属
アザミの代表的な花言葉「独立」
チョウカイアザミの情報
鳥海山では「チョウカイアザミ」「ウゴアザミ」の2種類をよく見かけますが、見分けることは簡単です。まずはチョウカイアザミから解説していきましょう。
チョウカイアザミはアザミ属の中でも鳥海山特産で、鳥海山を代表する植物として知られています。
チョウカイアザミの特徴は、深い赤紫色の花が下向きに咲いているところ。ウゴアザミと一緒に群生している場所もあるので、実物を見かけましたら、違いを楽しんでください。
鳥海山の覚えやすい高山植物3・・・ウゴアザミ(羽後薊)
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キク科アザミ属
アザミの代表的な花言葉「独立」
ウゴアザミの情報
チョウカイアザミが鳥海山特産の高山植物なのに対し、ウゴアザミは鳥海山が基準産地でも、秋田県や岩手県の山にも分布している種類の高山植物です。
ウゴアザミの花は淡い紫色。上向きに咲く頭花がチョウカイアザミとの大きな違いとなっています。
鳥海山の覚えやすい高山植物4・・・クルマユリ(車百合)
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引用元:tadahirokumagai様によるinstagramからの画像
ユリ科ユリ属
クルマユリの代表的な花言葉「純潔」
クルマユリの情報
茎に輪生する葉が車輪のように見えることから名付けられた、クルマユリ。
鳥海山ではクルマユリの群落がほとんど無く、クルマユリ以外でオレンジ色の花を見かけることもありません。そのためクルマユリは、とても覚えやすい高山植物のひとつ、といえるでしょう。
ポツンと咲いていることの多いクルマユリですが、鮮やかなオレンジ色は鳥海山の風景に素晴らしいアクセントを与えてくれます。
鳥海山の覚えやすい高山植物5・・・イワカガミ(岩鏡)
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イワウメ科イワカガミ属
イワカガミの代表的な花言葉「忠実」
イワカガミの情報
イワカガミは花の形も葉の光沢も特徴的な、覚えやすい高山植物です。光沢の強い葉が鏡のように見え、岩場に多く生えているところからイワカガミという名前が付けられました。
鳥海山では森林限界を超えたあたりの高度でイワカガミを見かけることができます。
低山のブナ林に生えている種類はオオイワカガミで、高山性のイワカガミより大きく、花の数も多くなっています。
鳥海山の覚えやすい高山植物6・・・チングルマ(稚児車)
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バラ科チングルマ属
チングルマの代表的な花言葉「可憐」
チングルマの情報
チングルマは鳥海山で最も人気の高い高山植物のひとつで、雪解けと共に群落の花が一斉に咲き、鳥海山の草原に彩りを与えてくれます。
花の直径が3cm以上あり、花弁の丸いチングルマを「チョウカイチングルマ」と区別する場合もありますが、一般的には区別しないことの方が多いようです。
鳥海山の覚えやすい高山植物7・・・ハクサンイチゲ(白山一花)
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キンポウゲ科イチリンソウ属
ハクサンイチゲの代表的な花言葉「幸せを招く花」
ハクサンイチゲの情報
ハクサンイチゲはチングルマと共に、鳥海山の草原に見応えのある群落を見せてくれる花として、人気があります。
ハクサンイチゲとチングルマの違いを覚えよう

鳥海山の高山植物初心者にとって最初に覚えたい知識が、外観の似ているハクサンイチゲとチングルマの違いです。
ハクサンイチゲとチングルマの違いを簡単な表に書きましたので、参考にしてください。
花弁の形 | ハクサンイチゲは尖っている チングルマは丸い |
---|---|
雄しべの外観 | ハクサンイチゲは短く詰まっている チングルマは広がっている |
高さ | ハクサンイチゲは20cm以上 チングルマは10cmほど |
葉の外観 | ハクサンイチゲは少し長い チングルマは小振り |
茎の太さ | ハクサンイチゲは2~3mmほどの太さ チングルマは1mmと細い |
雄しべの外観で見分けると、ハクサンイチゲとチングルマの違いが明確になります。
鳥海山の覚えやすい高山植物8・・・ミヤマキンバイ(深山金梅)
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バラ科キジムシロ属
ミヤマキンバイの代表的な花言葉「幸せ」
ミヤマキンバイの情報
ミヤマキンバイの鮮やかな黄色は光っているように見え、鳥海山の風景を輝かせてくれます。
独特な響きを持つ名前のミヤマキンバイですが、「花が金色の梅花に見える」と言う意味で付けられた・・・と覚えておきましょう。
鳥海山の覚えやすい高山植物9・・・ミヤマキンポウゲ(深山金鳳花)
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キンポウゲ科キンポウゲ属
ミヤマキンポウゲの代表的な花言葉「多才な人」
ミヤマキンポウゲの情報
ミヤマキンポウゲはミヤマキンバイと共に鳥海山の草原を黄色く彩る花で、ミヤミキンバイとは外観も似ています。
ミヤマキンポウゲとミヤマキンバイの違いを覚えよう

外観の似ているミヤマキンポウゲとミヤマキンバイの違いも確認しましょう。
花弁の形 | ミヤマキンポウゲはほぼ円形 ミヤマキンバイはハート形 |
---|---|
雄しべの外観 | ミヤマキンポウゲは花弁と同じ黄色 ミヤマキンバイの雄しべは花弁より少しオレンジ色 |
高さ | ミヤマキンポウゲは10~50cm ミヤマキンバイは10~20cm |
葉の外観 | ミヤマキンポウゲは少し長い ミヤマキンバイは小振り |
ミヤマキンポウゲとミヤマキンバイの違いも、雄しべの外観で見分けると簡単です。
鳥海山の覚えやすい高山植物10・・・ヨツバシオガマ(四葉塩竃)
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ゴマノハグサ科シオガマギク属
ヨツバシオガマの花言葉「誘惑」
ヨツバシオガマの情報
ヨツバシオガマは風当りの強い草地や湿地帯に生える、外観の特徴的な高山植物です。
花の外観も特徴的ですが、「ヨツバシオガマ」の名前の由来になっている部分にもご注目ください。茎の周りにシダのような長い葉が4つずつ輪生しています。
10種覚えるだけでも違います!!
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高山植物の知識は、ただ漫然と登山を続けている限り、何十年経っても身に付きません!どの分野でも言えることですが、関心を持つことが大切なのです。
お分かりですね?高山植物の知識は関心さえ強ければ、登山初心者がベテラン登山者をすぐにでも上回れる分野・・・と言っても過言ではありません。
何だか少しずつ、「高山植物、ちょっと勉強してみようかな・・・」といった気持ちになってきませんか?
これからも少しずつ、鳥海山の高山植物を覚えやすい種類からご紹介しますので、無理せず楽しみながら、勉強していきましょう!!
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今回の記事を読んでくださったあなたにはこちらの記事、「鳥海山登山の超初心者コース「象潟口~鳥海湖」を歩こう!」も読んで頂ければ、とてもうれしいです!!
今回の記事も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!