JRA屈指の「剛腕」といえば、岩田康誠騎手。2021年1月に重賞99勝目を果たし、2021年上半期中でのJRA重賞100勝達成も期待されました。
しかし2021年8月現在、岩田康誠騎手の記念すべき重賞100勝目は達成されていません。
それどころか「今年はもう、岩田康誠騎手が重賞を勝つことは無いかもしれない」といった予測も、されています。
今回の記事では2021年下半期の重賞レースにおいて、岩田康誠騎手騎乗馬の不安材料について考察。あなたの馬券術に活かし、回収率アップに役立てていただければ、とてもうれしく思います。
【不安材料】岩田康誠騎手の弱点は「インタビュー嫌い」
岩田康誠騎手の騎乗技術と実績は、間違いなく日本屈指です。
一方、岩田康誠騎手はファンやマスコミに対するサービスが苦手。最近の岩田康誠騎手は、周囲に対する警戒を特に強めているような印象が持たれています。
はたして「インタビューが嫌だから、重賞に勝たない」ということが、本当にあるのでしょうか?
競馬新聞の「騎手コメント」に応じない岩田康誠騎手……

競馬ファンならご存じ、岩田康誠騎手は競馬新聞のレース後コメントに応じないことが多い人物として有名です。
岩田康誠騎手がインタビューを避ける傾向は2021年、特に強まっている模様。岩田康誠騎乗馬のレース後インタビューには、調教師や調教助手が変わりに応じています。
しかし重賞を勝利した場合でも、騎手がインタビューを調教師や調教助手に任せることはあるのでしょうか?
重賞勝利騎手にはインタビューがつきもの!!
重賞を勝利した騎手は、ほぼ間違いなくインタビューに応じます。そしてフレッシュな状態でレース後の感想がJRAホームページに保存されるのです。
岩田康誠騎手が重賞99勝目を挙げた、2021年の京都金杯。勝利騎手インタビューでの岩田康誠騎手は、少々ぎこちない感じでした。競馬新聞のレース後インタビューに応じることが少なくなっていたことも関係しているのかもしれません。
岩田康誠騎手は2021年の4月あたりから、ますますレース後インタビューに応じなくなっていきました。後述する、藤懸貴志騎手への「暴言幅寄せ事件」がきっかけなのでしょうか。
【2021年下半期重賞】岩田康誠騎乗馬は複勝、ワイド、三連複で狙おう!!
岩田康誠騎手は9月のセントウルステークスで4番人気クリノガウディーを3着に入線させています。そのため……
「岩田康誠騎乗馬は、重賞で完全に消し!!」
と決めつけるのは、さすがに危険な考え方です。
ただし、もしも岩田康誠騎手の「インタビュー嫌い」が深刻ならば
「岩田康誠騎乗馬は重賞だと2着まで」
といった状態が続く可能性は高いのではないでしょうか。つまりは……
重賞で岩田康誠騎乗馬を本命にした場合は、単勝や馬単、3連単の1着固定より……
複勝やワイド、三連複で買ったほうが高回収率につながりやすい!!
……と考えることができます。
非重賞レースも!岩田康誠騎乗馬の買い方
今回の記事では岩田康誠騎手の「インタビュー嫌い」が重賞レースでの不安材料であることを、ご説明しました。
逆に考えると、岩田康誠騎手の信頼しやすいレースも明確になります。競馬なので絶対はありませんが、少しでも馬券回収率アップにつながる情報として、参考にしてみてください!!
【2021年下半期】岩田康誠騎乗馬の狙い方!!
・重賞で有力馬に乗ったときは「1着に入線する可能性が低く、2~3着に入線する可能性が高い」と考える⇒複勝、ワイド、三連複で狙おう!!
・2021年のうちに重賞101勝目を達成した場合、覚醒し2022年以降も重賞を勝ちまくる可能性あり⇒100勝目を達成したら、単勝でも狙っていこう!!
・クリノガウディーの藤沢則雄厩舎、タガノパッションの鮫島一歩厩舎、加用正厩舎の所属馬が比較的好相性!!
・同じレースに武豊、横山典弘などの先輩騎手がいる場合は乗り方が慎重になりがち⇒反対に、後輩騎手しかいないレースでは強気の騎乗を見せる!!
・競馬ファンの目もあるので、観客は少ないほうが実力を発揮しやすいと考えられる⇒無観客競馬で期待値アップ!!
藤田伸二氏が岩田康誠騎手を猛批判!!
2021年も競馬ファンの間で大きな影響力を持つ、元トップジョッキーの藤田伸二氏。騎手時代に「剛腕」と「クリーン騎乗」を両立させてきた藤田氏は、岩田康誠騎手の騎乗や行動についても、はっきりと厳しくコメントしています。
2021年4月、藤田伸二氏は岩田康誠騎手が起こした事件について辛口なコメント。ファンが気にしている「後藤浩輝騎手について」にも語りました。
【パワハラ】2021年4月の「暴言幅寄せ事件」
2021年4月24日、岩田康誠騎手は藤懸貴志騎手に対するパワーハラスメント行為を起こします。レース前の返し馬で競走馬を使って威嚇し、暴言を吐いたことで騎乗停止処分となった「暴言幅寄せ事件」です。
藤田伸二氏もコメントしていましたが、かねてから岩田康誠騎手は「目上に対しては腰が低く、力関係の弱い後輩に対しては高圧的」だと伝えられています。
「暴言幅寄せ事件」についても「岩田康誠騎手は角田大和騎手に怒りたかったが、相手が角田晃一調教師の長男であることから、縁故のない藤懸騎手に八つ当たりしたのでは?」といった説が有力です。
藤田伸二氏のファンも岩田康誠騎手を非難!!
藤田伸二氏は4月24日のライブ配信で、2015年に他界した後藤浩輝騎手についてもコメントしています。
「康誠は後藤を2回も落馬負傷させているのに、一回もお見舞いに行っていない」
「人間的にどこか、変な部分がある」
「後藤も天国でイラっとしているんじゃないのかな」
藤田氏の岩田康誠騎手に対する猛批判もあり、競馬ファンからの岩田康誠騎手に対する批判も過熱していきました。「目標とする騎手は父」と明言していた次男・岩田望来騎手にとっても、父が起こした「暴言幅寄せ事件」についてはショックだったことでしょう。
岩田康誠騎手の全盛期と現在
岩田康誠騎手の全盛期は2010年代前半。持ち前の剛腕を炸裂させ、たくさんのGⅠ勝利を獲得していきました。
それでは岩田康誠騎手のJRA重賞勝利実績、2010年から2020年までの11年間を確認してみましょう。
年度 | 岩田康誠騎手の重賞勝利数 |
---|---|
2010年 | 7勝(GⅠ 2勝) |
2011年 | 6勝(GⅠ 2勝) |
2012年 | 11勝(GⅠ 6勝) |
2013年 | 8勝(GⅠ 3勝) |
2014年 | 9勝(GⅠ 2勝) |
2015年 | 13勝(GⅠ 1勝) |
2016年 | 0勝 |
2017年 | 7勝 |
2018年 | 2勝(GⅠ 1勝) |
2019年 | 3勝 |
2020年 | 3勝 |
2010年から2015年までの6年間は岩田康誠騎手の全盛期。2012年のGⅠ6勝と2015年の重賞13勝は驚異的な勝利数です。
しかし岩田康誠騎手の2016年は、まさかの重賞0勝。岩田康誠騎手に何があったのでしょうか?
2016年、岩田康誠騎手に何があった!?

岩田康誠騎手は某インタビューで2016年の「スランプ」について質問されたとき、
「わからない。とくに何か変化があったわけでもない」
と答えたそうです。
岩田康誠騎手は「理論よりも感覚で乗る、天才タイプ」と言われているだけあり、突然訪れた「全盛期の終わり」については本人にとっても「謎」とされていました。
ただ、2016年は次男の岩田望来騎手がJRA競馬学校に入学した時期。父である岩田康誠騎手の心境に「まったくの変化も無かった」……ということは考えにくいのではないでしょうか。
後藤浩輝騎手が亡くなった、2015年
2015年2月27日、競馬界にとってショックな出来事が起きます。JRAの人気ジョッキーであった、後藤浩輝騎手が自宅で自らの命を絶ってしまったのです。
岩田康誠騎手は後藤騎手の死についての因果関係も疑われ、2015年は精神的にかなり落ち込んでいたと、伝えられています。
2012年のNHKマイルカップで後藤騎手は岩田康誠騎騎乗馬の強引な斜行により落馬し、頚椎を骨折。後藤騎手が本格的にレース復帰できたのは、2012年のNHKマイルカップから約1年半後でした。
2013年10月に復活を果たした後藤騎手。しかし2014年4月、またも岩田康誠騎乗馬の強引な斜行により、レース中に落馬。ふたたび頚椎を骨折し、半年以上の休養を強いられます。
2014年11月にレース復帰し、亡くなる5日前には2勝を挙げる活躍を見せた後藤騎手。岩田康誠騎手は明言していませんが、ファンのあいだでは「後藤騎手の死をきっかけに、自らの騎乗方法を見直した」といった説も浮上しています。
岩田康誠騎手の騎乗方法に変化が?
岩田康誠騎手の、競走馬を前に進める技術は天下一品です。一方、「斜行」という大きな欠点を抱えていた岩田康誠騎手には、「強引で危険な騎乗」といった批判も集まっていました。
そして岩田康誠騎手といえば「お尻トントン騎乗」「ダンス騎乗」と表現される、独特の追い方です。競走馬の背中に騎手のお尻をぶつけて刺激を与える行為は「馬の身体を痛める」といった批判を生みました。
前述した後藤浩輝騎手との因果関係は明らかになっていませんが、「岩田康誠騎手の2016年は、騎乗方法を修正していた時期なのでは」といった見方がされています。
そして岩田康誠騎手は2017年に重賞7勝の活躍を見せ、2018年にはGⅠタイトルも獲得。キャリアとともにスタイルを変化させつつ、2021年の現在も岩田康誠騎手は大舞台で活躍しています。
今回の記事も最後まで読んでくださり、ありがとうございました!!それでは、今後も私とあなたで馬券回収率アップに努めていきましょう!!